ツリーハウス施工記録

建築素人がツリーハウスをセルフビルドしています。トラブル続きの施工記録です。随時更新

手すりづくり (作業記録 11.16-20 その1)

透湿防水シートを貼って、しばらく家屋の防水は気にしなくても良くなった前回の作業。

小屋の方はまだ断熱材や内壁、窓、扉など工程が山のようにあるが、それらの作業をより安全に行えるよう、また人に手伝ってもらいやすいよう、デッキの手すりを作ってしまいたい。

 

デッキは現在、土台の2x10の上に2x4の根太を乗せ、さらにその上に1x4のデッキ材を貼ってある。手すりの支柱を固定するのがデッキ材表面やその下の2x4では心もとない。高所なので、通常のウッドデッキよりも手すりは頑丈にしておきたい。よって、その下の土台に直接固定する。

 

力学的に、手すりにかかる負荷は下向きか、より多くは外向きだろうと推察する。外向きの力が手すりの上部にかかると、それは直下もしくは隣の支柱に伝わり、支柱の固定部分にテコの原理でより強い力が加わることになる。高さ90cmの手すりに、外向きに5kgの力を加えたとき、支柱の下端から固定ボルトまでの距離が10cmとすると、そのボルトには50kgの引き抜く力がかかることになる。しかもこのボルトは木口に刺さることになる箇所も多く、より引き抜きには弱い。

土台が沈んだときに失敗した補強材の経験から言えば、できるだけ離した複数のボルトで土台に直接固定する必要があるだろう。

 

というわけで、デッキの側面に土台が届いている箇所については、土台の上端と下端に2つのコーチボルトで2x4の支柱を固定する。届いていない箇所については、下端レベルに2x4のスペーサーを挟み、一方は間接的に土台に固定、もう一方は上の根太に固定とした。

 

さて、問題のトラス構造で張り出させている右側サイドデッキの支柱だ。当初は上記と同様にスペーサーで土台までつなげようかと思っていたが、先程よりスペーサーの必要な距離が長く、今度はねじれる方向に強度が低くなってしまうのではないかと危惧された。そこで、次善の策として45°の角度で斜め上方向にスペーサーを噛ませ、トラス構造の側面からそこに固定してしまう方法を考えた。手すりもトラスの強度に依存することになり少し不安だが、それほど軋むことも無いので、大丈夫なのだろう(本当か?)。

 

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全て2x4だと少しもったいないので、間に30x40mmの垂木を挟む。手すり面は、顔料が付いても嫌なので防腐剤なしとし、1x4で様子を見てみる。支柱はキシラデコール塗りとするが、倉庫に余っていた謎の色を使ってみることとした。

なるべく垂直に支柱を立てるが、止め方の差異や土台の傾きなどで上面はきっちり直線上にならなかった。支柱の負担が少ないことを優先し、手すりの1x4で調整することとした。

 

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意外に黄色い色だった。#315スプルースか?

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圧倒的安心感である

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現状です。アプローチの足場板は雨で容易に滑る。

 

塗料の色がちょっと想像と違ったが、まずまずの仕上がりとなった。支柱の間隔がまだ広いため、手すりの下に横向きの材を2,3本渡したほうが安全性が増すと思う。

支柱の上面で手すりが繋がり、角になるところも多いので、一面のみの手すりとして考えた場合よりも、外向きの負荷に対する強度は上がるだろうか。

手すりができたことにより、何よりも、見た目上の安心効果が大きい。視覚的に、デッキと落下の間に確固とした境界線が設けられることにより、デッキ上の作業になんの恐怖も抱かなくなった。プラットフォームの次に行うべき作業は手すりだったかもしれない。

 

その一方、本格的に寒くなってきて、能率が上がらない。各部を計測して設計、加工、塗装までで2日を要してしまう。久々に純粋なひとり作業でサボりも多々発生する。個人事業主の適性は低いようだ。

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あとは窓とドアを塞げば気密が得られそうだが、まだもう1か所塞ぐべきところが残っている。垂木同士の隙間である。

ここはただ木材で塞いでしまえば良いようにも思われるが、天井からの透湿を考えた場合はそうはいかない。天井面に染み込んだ水蒸気は外へ外へと向かって進むが、屋根合板の外側にはアスファルトルーフィングが敷き詰められて行く手を阻む。すると屋根で冷やされた水蒸気は屋根合板で結露して腐朽菌を繁殖させ、雨漏りを引き起こす。そのため屋根換気が必要だ。

詳しくは次回へ