ツリーハウス施工記録

建築素人がツリーハウスをセルフビルドしています。トラブル続きの施工記録です。随時更新

作業記録 5.31-6.3 その1

梅雨入り前に1回作業に行って来られたので記録する。梅雨入り前に上棟という夢は昨日をもって打ち砕かれた。

 

前回作業では土台の大まかな位置決めとロの字での安定を達成した。10日程度雨に晒していたが、確認したところ特に異常はみられなかった。

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この状態で雨風に耐えていてくれた

今回の作業目標は、2x10と2x8にて土台を完成させることと、その上に根太を張り巡らせることである。

根太

 
木造建築において床を作る際に用いられる横架材の名称。土台となる横架材の上に設置し、その上に床を貼っていく。

出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報

 

kotobank.jp

 

 木造建築を行う場合、構造は主に軸組工法(在来工法)かツーバイフォー工法のどちらかから選ぶことになる。これは、家屋の構造を骨組みの強固さで支えるか、壁同士の接合による強度で支えるかの違いである。植物が幹と枝の強度としなやかさで立位を保持している一方、ダンボール箱は骨組み無しでも頑丈な構造をキープできる。一般に、初心者による小規模な小屋建築では、ツーバイフォー工法の方が施工性、コストなどについて優れているようだ。

また、ツーバイフォー工法のメリットとしてその高い気密性があり、断熱性に優れている。一方、在来工法は日本の高温多湿な環境に適応するため、風通しの良さを優先した構造らしい。寒冷地の山中という立地条件を鑑みるに、問題となるのは暑さよりも寒さであろう。そのため、素人でも高気密な施工が行いやすく、小屋建築に適したツーバイフォー工法を採用した。

 

根太を貼るにあたって検討すべきことは、根太を構成する材木の幅、高さと、根太同士の間隔(ピッチ)である。

材木の幅と高さについては、ツーバイフォー工法の殆どが2x4材(たて89mmよこ38mm)を採用していると思う。根太が空中を渡される長さ(土台から次の土台まで)によっては、もう少し強度を確保した方が良いようだ。なお、長い材木がたわんだりポッキリ折れたりしないための強度には、材木の高さの方がより強く影響するらしい。構造計算の式はよくわからないが、材質と形、長さからたわみの計算ができるサイトを見つけたので、紹介しておく。

らくちん設計.com

ヤング率なる専門用語が出てくるが、google先生に聞けば教えてくれる。その際、単位変換に気をつけられたい。

パスカル (単位) - Wikipedia

 そして、根太同士の間隔については、法的には65cm以下と定められているようだ。おおむね40〜55cmで作られているようだが、袋詰めグラスウールなどの安価な断熱材を用いる場合、根太と根太の間に床の断熱材を入れることになるため、断熱材を決めてからその幅に合わせて根太間隔を決めるのが簡単で良いように思う。

筆者の場合は近隣のホームセンターで安いグラスウール断熱材を見つけ、その幅が430mmであったため、根太間隔は430mm、ピッチ(根太と断熱材1セクション分の幅)としては468mmピッチで設定した。断熱材もいろいろだが、グラスウールのコストパフォーマンスが圧倒的すぎて選択の余地は無かった。詳細は別記事に譲りたい。

 

というわけで、なるべく軋みの少ないように根太の配置を検討した。

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430mm間隔で根太を配置した。

さて、作業に入ろう。

まず、土台でまだ不足している4箇所について組付けを行った。ロの字の間の部分と、更に奥のデッキ先端となる部分である。ある程度安定していたため、特に問題なく作業できた。材木の上面に、左右の土台に引っ掛けるための材を取り付けてから乗せると、作業がスムーズであった。

奥の方の土台を延長している部分は、2x8材をボルト4本で固定して延長した。

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土台部分はひとまずのところ完成

続いてこの上に根太を取り付ける。上面の高さはここから89mm上がることになる。
山中は傾斜もあり足場も悪く、電気も届かないし虫も多いため非常にストレスが大きい。できる限り山での作業を少なくするため、必要な根太の長さをすべて書き出して、地上で切断、塗装まで仕上げた。最大4.5mほどの長さを要するため、12F材(3660mm)に切り欠きを入れて延長して用いた。

通常家屋の根太は塗装はいらないと思うが、ツリーハウスの場合、土台と根太も雨や湿気にさらされるし、デッキを支える部分は腐りやすいと思われるので、すべてキシラデコールを塗っておいた。ツリーハウスにおいてSPF材+キシラデコールで何年耐用年数が得られるかのデータが無かったので、これは実験としてしっかり記録したい。

塗り直し無しでどのような自然経過をたどるかの試験用デッキも作っておきたいところだ。

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よく切れるのこぎりは用意した方が良い

あとは山に運んで、予定通りネジ止めしていくだけだ。

89mmを垂直に止めるほど長いコーススレッドビスを用意してなかったし、ホームセンターにも無かったため、斜めビスで固定していった。根太同士の接合を念入りにやっていけばずれる方向に力が加わることは少ないと思うが、端っこの材は外側に倒れやすいと思われるので、少し念入りに止めたほうが良いと思う。

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高所の作業が増えてくる。注意深く作業したい。

家屋が乗る部分の根太を貼り終えた。高所で身体を支えつつ、材を抑えながら斜めにコーススレッドを打つのが難しく、これだけで丸1日を要した。加工と合わせて3日を消費した。

 

根太の格子が出来てくると、見た目に家感が出てきて嬉しい。

合板を乗せて、上に乗れるようになった。少し揺れて怖いが、虫も少なくて風が気持ちいい。今のところ安定しているように感じる。

 

今日のところはここまで。

次回、根太張り後に出てきた誤差と、合板を貼るフェーズについて報告する。土台のボルトに見えてきた限界についても記載予定。