ツリーハウス施工記録

建築素人がツリーハウスをセルフビルドしています。トラブル続きの施工記録です。随時更新

作業記録 6.22-25 その4

家屋手前の角が沈みはじめているものの、繰り返しの応急処置によりなんとか姿を保っているツリーハウス。土台が再び安定したので、枠組み制作を続けて行きます。

 

前回までで4面の壁が出来たため、今回は垂木と、壁の合板を貼っていこう。その前に、側面上方の、斜め部分の壁を作っていなかったため、丸のこの斜め切断を駆使しながら斜めの壁を作成した。ここの部分は建築用語で矢切と呼ぶらしい。

これが出来たら、垂木を乗せていく。垂木どめという便利な金具もあるようだが、節約のためにここも斜めビスで止めていった。天井にも断熱材は必要なので、垂木の間隔も壁と同様にしておく。

この工程で軒先がどれだけ飛び出すかが決まるが、軒先は長く出したほうが壁が濡れなくて劣化が遅いし、ドアから出たときに濡れにくくて良い。また、夏場の日光が窓や壁に当たらず、室温上昇が抑制される効果もある。しかし、長い軒先は屋根面の流水量を増加させ、建物の重量を増やすとともに重心を高くし、積雪時にはより多くの重量負荷をかけることになる。

現場は冬季となるとかなりの積雪量がある場所で、重量の問題も厳しいため、軒は4面ともギリギリの20cmのみとした。垂木も3500mmくらいで良いので、12フィートの内に収まる。

 

というわけで、垂木を7本用意し、壁の上に固定していく。高所作業が増えてきて、転落に一層注意する。最初は床の根太の上を歩くだけでかなりの恐怖感を持ったが、随分高さにも慣れてきた。常に注意深い行動は必要だが、過度の恐怖感は作業の効率を落とし、かえって事故を増やす。恐怖が拭えない場合は、安全対策をいくつも講じることによって理性で克服していく。何をするにも健全なスリルを心がけていきたい。

 

垂木を張り終えると、いよいよ家の形が見えてくる。ブルーシートを貼ってしまえば雨はしのげるようになった。

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箱になりました

合板の上の居心地もかなり良くなって、お宅感が出てきた。この勢いで壁の合板を貼っていこう。

本来は壁パネルを寝かせた状態で貼れるが、やんごとなき都合により枠組みを立ててから合板を貼ることにしたので、ツリーハウスの外側からビスを止めていくというトリッキーかつリスキーな方法で貼っていく。まずはデッキがあって打ちやすい前面(写真奥)からだ。

 

壁の垂直を確認するには、柱におもりを付けた紐を垂らして垂直を確認したり、柱に水準器を沿わせて調整したり、差し金で床との直角を確認したり、いろいろ方法はあるが、壁全体の直角を確認出来て、簡便で道具もいらないのは、2本の対角線の長さが等しいことを確認する方法だろう。2人いないとやりにくいが、巻き尺のみで実施できる。

たいてい直角はどちらかにずれているので、紐で引っ張って調整しながら直角を出していく。まずどちらに傾いているか確認し、直角をとりたい面に対して側面となる壁に、片方は天井側、もう片方は床側にパラコードなどの細引きを巻きつける。そして自在結びで引き締めると目的の壁が歪むので、直角が出せた状態で合板を貼り付ける。一直線上でない3点をビス止めすれば、直角は固定される。

枠組みへのビス止めは、柱や梁がある部分は全て行い、釘の場合は15cmごとに打つと決められている。今回はコーススレッドビスを使っているし、とても小型の家屋なのでもう少し間隔を空けて(疎に)ビス止めした。窓の部分は後から切り抜くこととして、まずは無視して合板を貼っていく。455mmピッチではないので継ぎ目は柱上でないが、ここはあまりこだわらずに貼っていった。

 

デッキがある前面は良いが、側面などはデッキが出来てなく、空中でビス止めしなければならない。なんとか身を乗り出して止めるが、やりにくい。2mほどの高さなので、周りから脚立でやった方がやりやすい。屋根合板作業までに、安全帯の知識をつけておかなければならない。

 

合板張りと並行して、前日行った土台の補強を強化した。

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奥の樹木まで2×6を延長し、土台との接合部も追加した

2枚を繋げた2×6が手前と奥の木に乗り、問題の角に付けられた2×10がそこに乗っかるような形とした。これで、短い2×10と土台を固定するボルトが緩まない限り、この角が沈むことは無いだろう。もちろん2×6のたわみは発生するだろうが。

この部分にもデッキを付け、奥の木の右から回り込むような形で、ツリーハウスへのアプローチとしたい。山手側から入れば高低差も少なく、階段の心理的負担が解消する。デッキの高さを奥と合わせるため、さらに2×8を重ね、たわみの対策ともしたい。やれやれ、また追加予算だ。

 

合板を8枚ほど貼ったところで、時間切れとなってしまった(今日入る温泉の営業時間的に)。今回は4日間の作業日を得て、家の形が見えてきた。問題は発生しているが、確実に先に進んでいる。満足する進捗だった。夜の日本酒も美味しかった。

 

ここで、普段の家の引っ越しが入ってしまった。しばらく片付けに追われ、作業が進まない。そんな中、強化されたと思われた土台に関する、好ましくない報告が入るのであった。

次回へ続く。