ツリーハウス施工記録

建築素人がツリーハウスをセルフビルドしています。トラブル続きの施工記録です。随時更新

作業記録 6.22-25 その3

さて、前回壁を3面組み付けたところまで報告した。

後半2日間はいつもとは別の友人に泊まり込みで手伝ってもらえたため、意気揚々と午前7時にワークマンに集合した。ワークマン大好き。

 

今回は残る壁1面を組み付けて、屋根の垂木もつけてしまおう。そして、壁の合板と屋根の合板もできれば貼ってしまいたい。

垂木とは、屋根の高い方から低い方へ渡す、斜めの梁のことである。このハウスでは片流れ屋根を採用しており、垂木は一定角度で一面作ればいいだけなので楽チンである。出入り口に雨だれが落ちにくく、施工も簡単そうなので片流れ屋根としてみたが、切妻屋根などに比べて雨漏りトラブルは起こりやすいらしい。

第一に、屋根の下の方で流れる水量が、両側に流れ落ちる場合に比べて2倍となるため、純粋に水量が増えることによる漏水リスクがある。

また、屋根の高い側の軒先は、雨だれが屋根の裏側を伝って、壁との取り合い部に流れ込む。ちょうど急須から注いだお茶が、急須の口から手前に伝わって机にこぼれるようなことが起こる。何故か急須でよく起こるのだが、なんであんな形してるんだ?21世紀にもなって未だに口から手前に伝わってこぼれやすい形の急須が市場に出回っているのは、とても理解に苦しむ。その方が美味しいのか?

話は戻り、急須の口と同じように、水が伝わりにくくするためには、出口の水切れを良くすれば良い。ちょうど注ぎ口に差し込んでお茶が伝わってくるのを防止する金属をAmazonで買ったことがあるが、屋根の軒先でも同様に、金属板を取り付けて水切れを良くする。水切り板としてホームセンターでも取扱いがある。

 

 こちらは急須の方の金属

 

壁の最後の一面は、プラットフォーム上で直接固定しながら組み立てた。二人いると速い。ドアは1900×700mmとしてみた。ドアの大きさにあまり定石はなさそう。できるだけ軽く、通りやすく、デザインを実現できる大きさを考えるしかない。長方形でないと戸締まりがかなり厄介なことになりそうだったので、最後まで残して慎重に計測しながら組み立てた。

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奥側が最後の1面

 

しかしここまでで柱の重量が土台にかかり、写真右手前の隅がかなり沈んできた。だいたい5cm程歪んで来ており、放置すれば土台が崩壊しかねない状態であった。その場は鋼製束と丸太を組み合わせて最低限のジャッキアップをして一日作業していたが、その鋼製束もグニャリと曲がってしまい、根本的解決が必要となった。

 

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バッチリかと思われたが、一時しのぎにもならず。

 

原因は、この角が最も荷重が大きく、固定のボルトから遠いからだ。こちらが沈んだからといって対角の方が持ち上がっているわけではなく、こちらだけが沈んでいる。土台の四角形の剛性力は保たれておらず、接合部が歪んでこのように角がたわんでいる。

もともとこのために、樹木の根元側から斜めの材(方杖)を追加してある。

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今回問題となっているのは手前の角

しかしこれだけでは重みに耐えられず、一緒に歪んでいると考えられる。簡単に言えば、方杖が効いていない。

土台の2×10材は曲がっていないようなので、木材の強度不足ではなさそうだ。

 

ツリーハウスの写真を見ていて思ったのだが、この斜めの材はほとんどが45°か、それよりも急な角度に作ってあり、今回の設計ほど寝かせた角度で施工しているものは見当たらなかった。設計図で測ったら27°であった。

方杖のベストな角度を調べると、具体的な根拠は見当たらなかったが、どうやら45°が最も突っ張り強度が出て良いらしい。30°以下では互いにたわんでしまいあまり上向きのベクトルが得られないのだろうか。とりあえず、これは45°に作り直す必要がある。

樹木のできる限り低い位置にボルトを追加し、45°の角度で方杖を伸ばそう。できれば土台の2×10と同一平面上に方杖も付けたい。そのためには現在の固定方法を変更する必要もある。固定金具も含めて、次回以降の作業に持ち越しとする。

 

方杖は後日修正として、この場を乗り切らなくてはならない。

問題の角の近くに、多少曲がっていて細めだが、ボルトを打てなくはない樹木がある。当初は使用しない予定だったが、この際樹木を追加することとした。

予定外のため12mmの寸切を用意してきて、新たな樹木に貫通させた。ここに手持ちの2×6材を乗せ、隣の土台と連結させる。ここをガチガチにしておけば、重みは新たなボルトに分散するであろう。

 

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右手前が新たなボルト部分。12フィートの2×6を乗せている。

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手持ちの端材で複数橋渡しする。乗ってくれ

この状態でジャッキを外したところ、5mm程度の沈み込みで耐えてくれた。接合はまだ弱いと思われるので、翌日6本追加した。

方杖は効いてないと判明したので、外してしまった。

 

上の3D図面の右の樹木には、前回ボルトを貫通させたため、反対側にもネジが出ている。

さらに補強部分の強度を出すため、12Fの2×6を反対側のボルトにも乗せて、上の写真の材と接合すれば、まず落ちなくなるだろう。ゆくゆくは、ここにもデッキを敷きたい。

 

 

土台が安定せず、なかなか家屋の作業が進まない。やはり無理やりでも長い材を作って、2本の樹木の間にビームを渡す構造の方が良かったか。しかし今となっては後戻り出来ない。当初の予定からどんどん離れつつ、人生は進んでいく。

 

今回作業はもう一話分続きます。お待ちを。